新しい仕事をランダムにご紹介していきます。旅する田中有史オフィスの仕事速報です。

神戸親和女子大学「大学案内2019」

「コンタクトポイントをリンクする」「コミュニケーションを効率化する」ということをよく言うのですが。
それはある意味、キャンペーンの発想の応用でもあります。方法はいろいろあります。「旗印」でリンクする。これは、親和女子大などがその例です。「旗印」を立体的に展開させることで新たにコンタクトポイントも創造できますから、コミュニケーション効率は良くなります。ここでは、初年度から高い効果性を発揮しました。「世界観」をリンクさせる。これは、菊太屋米穀店や冨美家さんなどが、そうです。商品がコンタクトポイントに使える場合に適していると言えます。中小企業のブランディングになりやすい方法です。「人格」をリンクさせる。これは最近手がけているもので言えば、神戸ファッションマートがそれに当たります。人格とはモノの言い方であったりスタンスであったりします。そのほかにも「プロジェクト」「behavior(行動)」「事業」などをコアにする方法もあるでしょう。この3点は、うちでもやりたいけど、あまり声がかかりませんね。商品やショップなどが得意な方がブランディングと呼んでいるジャンルです。(私から見ると、同じ「ブランディング」という言葉を使ってもかなり違うように見えますが)とっとり中部でやっている「とりそらたかく 」は、どちらかというとこのジャンルのイメージなのですが、まだそこまで行き着きません。足りないものがいっぱいあります。
さて、「旗印」でいちばん考えるのは、錆びないことです。一過性のスタートダッシュ力や単年度のキャンペーンではないので、長く使えることと汎用力(いろんなコンタクトポイントに展開できること)は大きなポイントです。そして、いま神戸親和女子大でチャレンジしているのは「旗印」の進化形です。まったく新しくしてしまうのではなく、イメージリソースを生かしながら、さらに積み上げていくこと拡大していくことを念頭に置いています。
そのキーワードは「ますます!」親和さんの代名詞とも言える「先生になるなら、親和!」の発展形をいま醸成して行こうとしつつあります。

これは「大学案内」です。初期のころの表紙はこのスタイルだったのですが、今年からそこへ戻すとともに、「ますます!」という記号性をプラスし、その他のコンタクトポイントでの展開に繋げています。そして巻頭の特集でも「future vision2020」という冊子と連動して、いかに「ますます!」良くなっているかの具体を訴求しています。さらに、CM、HP、新聞広告などへの広がっていく予定です。

しかし、初期に戻してみて改めて分かったのは、この表紙って圧倒的な差異化力を持っているということ。他校の大学案内がどれだけ沢山あっても。一目でわかる。つまり、手に取ってもらいやすいということです。これは、大事ですね。

CD+C:田中有史 AD:佐古田英一 D:川上利男 PR:堀井瑞穂 AG:WAVE